特集2:FOMAプラスエリア実験
エリア境界付近ので通話試験
実験内容
- ドコモmovaサービス(PDC 800MHz)、およびドコモFOMAプラスエリア(FOMA 800MHz)を両方提供している基地局のサービスエリア境界(限界点)付近での通話試験を行う。
- 使用機:P208(800MHz PDC)、SH901iS(FOMAプラスエリア対応)
結論
- FOMAプラスエリア端末の方が、境界(限界点)付近では比較的安定した通話が可能です。
- TDMAとCDMA、および帯域幅などの違いによるものなのでしょうか。
実験結果
実験日時 | 基地局サービスエリア | 実験場所 | PDC 800MHz端末結果 | FOMAプラスエリア端末結果 | 判定 | |
---|---|---|---|---|---|---|
実験1 | 2005年6月上旬 | 群馬県多野郡上野村楢原 神行地区 | 神流川発電所付近 基地局から南4.5km付近 | ほとんど発信不可能 | 発信可能だが、とぎれることがある | 勝ち |
実験2 | 2005年6月上旬 | 群馬県沼田市利根町根利 | 基地局から南南西0.9km付近 | 発信できるが安定しない | 比較的安定して通話可能 | 勝ち |
実験3 | 2005年6月中旬 | 群馬県甘楽郡下仁田町西野牧 大栗地区 | 初鳥屋地区 基地局から北西2.3km付近 | ほとんど発信不可能 | ほぼ安定して通話可能 | 勝ち |
実験4 | 2005年6月下旬 | 群馬県利根郡片品村戸倉 戸倉温泉付近 | 尾瀬戸倉スキー場 尾瀬高原ホテル前 | 発信できるが安定しない | 圏外 | 負け |
実験5 | 2005年6月下旬 | 群馬県利根郡片品村戸倉 大清水 | 基地局から南西1.6km付近 | ほとんど発信不可能 | 発信可能だが、品質アラームが鳴ることがある | 勝ち |
実験6 | 2005年7月上旬 | 群馬県沼田市 玉原へ向かう道 | 基地局から北西1.8km付近 | ほとんど発信不可能 | ほぼ安定して通話可能 | 勝ち |
補足
- 当ページの「山での携帯発信テスト」に一部詳細を掲載中です。
ハンドオーバー実験
実験内容
- ドコモFOMAエリア(2.1GHz)とFOMAプラスエリア(800MHz)間でのハンドオーバー実験
- 日時:2005年6月上旬頃
- 場所:群馬県多野郡神流町付近
- 使用機:ドコモSH901iS
結論
- 問題なくハンドオーバー可能です。
実験結果
どこから | どこまで | ハンドオーバーの様子 | 結果 | |
---|---|---|---|---|
実験1 | 神流町柏木付近 (FOMAプラスエリア) | 神流町万場付近(役場近辺) (FOMAエリア) | 2~3秒程度無言 | 成功 |
実験2 | 神流町万場付近(役場近辺) (FOMAエリア) | 神流町相原付近 (FOMAプラスエリア) | 気がつかなかった | 成功 |
実験3 | 神流町神ヶ原付近(中里合同庁舎付近) (FOMAエリア) | 神流町相原付近 (FOMAプラスエリア) | 0.5秒程度無音 | 成功 |
※実験3は、実際には神流町尾附付近から通話開始
考察
- 無音時間についてはバラツキがありますが、もう少し調べると何かわかるかもしれません。
片品村花咲付近での通話試験(2005年6月下旬)
2005年5月のFOMAプラスエリアエリアマップを見ると、武尊牧場スキー場や、オグナ武尊スキー場が圏外となっています。しかし武尊牧場スキー場は夏でも観光客が多いので、同スキー場内にあるドコモ無線基地局で800MHz FOMAプラスエリアを提供しても良さそうなのですが、なぜか開局していません(オグナ武尊スキー場も同様)。
というわけで、現状がどうなのかを調べて考察する事にしました。利用機はSH901iSです。
結果
通話試験場所 | アンテナバー | 発信可否 | 特記事項 | 利用基地局(推測)からの距離 |
---|---|---|---|---|
武尊牧場駐車場 | 1~2本 | 可 | 品質アラーム、途切れあり | 約5.4km |
武尊牧場キャンプ場 無料休憩所 | 3本 | 可 | 問題無し | 約7.0km |
旧武尊オリンピアスキー場手前付近 | 2本 | 可 | 問題無し | 約2.5km |
オグナ武尊スキー場 駐車場 | 1本 | 可 | 問題無し | 約4.4km |
オグナ武尊スキー場 レストハウス前 | 3本 | 可 | 問題無し | 約4.5km |
考察
- 1つのFOMAプラスエリア基地局で広範囲のサービスができるので、各スキー場に設置された基地局のFOMAプラスエリアのサービスインを急ぐ必要が無い、ということなのでしょうか?!
- 発信可能なのは、地形が関係しているような気がします。
その他通話実験
いつ | 場所 | 結果 | 備考 |
---|---|---|---|
2005年6月中旬 | 藤原ダム西~藤原郵便局間 | 2カ所のトンネル以外は、比較的安定した通話が可能 | PDCが不安定・圏外な場所でも、比較的安定しています |
800MHz帯・2GHz帯同居の基地局での挙動
実験内容
- 2006年の夏頃から、1つの基地局で2.1GHz帯と800MHz帯(プラスエリア)の両方の電波を出す基地局が登場しました。この場合、どちらの帯域が優先して使用されるかの調査を行ってみました。
結論
- 結論に至らず。
実験結果
基地局名 | 結果 | |
---|---|---|
1 | 倉渕※ | 800MHz帯 |
2 | SS大戸 | 800MHz帯 |
3 | CV北軽井沢※ | 2.1GHz帯 |
4 | SS利根砂川 | 800MHz帯 |
5 | SS利根南郷 | 800MHz帯 |
※実験端末はF882iES(FOMAらくらくホンIII)